0821
パラマウント/ドリームワークスのニュース。
これから発売になる「ゴッドファーザー」「アダルト♂スクール」「スターダスト」「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」「ゾディアック」のBlu-ray盤は、すでに同じタイトルのスタンダードDVD盤を持っている人には10ドルのリベートが用意されているらしい。
より多くの人にDVDからBlu-rayに買い直してもらうためのプロモーションのようだ。
まだ正式なリベート規約は発表になっていないが、リベートを受け取るには、
- Blu-rayに付いてくるリベート・サーティフィケート
- Blu-ray購入時のレシート
- Blu-ray、DVD両方の”Proof of purchase tab”
を、パラマウントが指定している宛先に来年の1月31日までに郵送する必要がある。その後しばらくすると10ドルの小切手が送られてくるのだろう。
残念ながらこのオファーはアメリカ国内の購入者のみが対象。またHD DVDからBlu-rayへの買い直しは対象外。
問題は、送付リストの中にある”Proof of purchase tab”。
“Proof of purchase tab” とは、アメリカでは購入を証明するものとして商品に付いているタブのことで、DVDの場合はたいていジャケット裏右上のバーコードがそれを兼ねている。つまりバーコード部分を切り取って郵送しろということのようなのだ。
たとえば対象タイトルのひとつである「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」のDVDは、バーコードの上に点線で囲んだ”Proof of purchase tab” が二つ印刷されている形になっている。(DVD一枚で2回使えるということか?)
またBlu-rayの方も、例えばパラマウントの「トップガン」を見てみると、


どちらもバーコードの上にタイトル名があって、その下に「PROOF OF PURCHASE」の文字、さらにその下に商品番号が印刷されている。この部分を切り取って送ることになるのだが、大切に集めているDVDにそんな荒っぽい事はできないのがコレクターというもの…。
ところで、リベートにはBlu-ray購入時のレシートは必要だがDVDのレシートは必要ない。例えば中古ショップなどで中古盤DVDを1ドルや2ドルの激安で買い、10ドルのリベートをもらえば多少の節約にもなる。
が、たとえ中古盤でも商品を傷つけるのは心が痛む。箱についているマークを集めてプレゼントと交換!という子供のお菓子類じゃあるまいし。
アメリカ人にはそんな細かいことは気にしない人も多いのだろうが。
何かもっといい方法を考えて欲しいものだ。
1203
11月の第四木曜日に決まっているサンクスギビング・デーの翌日は、「Black Friday」(ブラック・フライデー) と呼ばれ、クリスマスまでのショッピング・シーズンの初日とされている。この日、量販店は早朝からオープンし、個数限定で人気家電製品を大セール価格で売り出し、クリスマス商戦を始める。
ブラック・フライデーという名前の由来は、買い物に繰り出す人々で道路が大混雑した様子から来ているという説と、この日から小売店は黒字に転換するからだという説がある。どちらにしても言葉の響きとは違って、経済的に良い意味があるのがこの日。
ブラック・フライデー商戦は年々過熱する一方で、朝4時のオープンなど当たり前といった感じで開店時間はどんどん早まり、300ドルのラップトップとか、600ドル割引のHDTVなど目玉商品を狙う人々がサンクスギビング・ディナーもほったらかしにしたまま、深夜から店の前に列を作るほどの熱狂ぶり。
日本の初売りみたいな様子だ。
さて、DVD業界でもブラック・フライデーの業績がニュースになっていた。気になるDVDの販売数は、去年のサンクスギビング・ウィークと比べて6%増加。
今年のサンクスギビング前週と比べると75%もアップ。
ハイデフの方は、サンクスギビング・ウィーク中の販売数のシェアは72.6%がBlu-ray、27.4%がHD DVDだったと発表されている。
一番の売れ筋は「ダイ・ハード4.0」Blu-ray盤で、すでに10万枚近く売れたとか。
また、ハードウエアの販売数は、去年のブラック・フライデーにはスタンダードDVDプレーヤーが70%を占め、ハイデフ・プレーヤーが30%だったのに対し、今年は半々の割合だったということだ。
0326
NATO (National Association of Theatre Owners、映画館オーナー協会) の会長が、「ヒット作のUnrated盤DVDの発売は止めるべきだ」とコメントした、という記事が業界誌に出ていた。
つい先日、Fantasiumのサイトに「This Film Is Not Yet Rated」のレビューを書いたばかりなので、目に留まったニュース。
Unrated盤DVDはどういうものかと言うと、Unrated=無審査、つまり、MPAA(アメリカ映画業協会)によるレーティング指定を受けていない内容のもの、ということだ。
レーティングシステムとは、子供が観ていい映画かどうかを親が判断したり、映画館が入場者の管理をするためのガイドラインだが、「This Film Is Not Yet Rated」という映画は、MPAAのレーティングの基準が曖昧で差別的であるなどの問題を指摘している。
アメリカで公開される映画のほとんどすべてが公開前にレーティング指定を受ける。レーティング指定は強制ではないが、これがない映画は配給会社が買ってくれないので、結果的に欠かせないものになっている。またNC-17指定(昔のX指定)を受けてしまうと、これまた配給会社が買ってくれないため、R指定にしてもらえるように再編集しなければならないこともある。
でもDVD化となると話は違ってくる。無審査でも商業上は問題ないから、MPAAのレーティング指定を受けていないUnrated盤DVDは数多く発売されている。公開盤よりも裸の露出度が高い、ベッドシーンが多い、卑猥なセリフが含まれる、凄惨な残酷シーンがある、血しぶきの量が多い…といったのがUnrated盤。映画監督の中には、Unrated盤DVDとして出すことを念頭に劇場では公開できないようなシーンでも撮影しておくこともあると言う。映画館では観れなかったシーンがあるとなれば、ファンとしてはどうしたってそちらを買いたくなる。
メーカーはそこを狙って「Unrated盤」をディレクターズ・カットの如く扱ったり、公開盤との僅かなカットの違いだけでもわざわざUnrated盤を別に出して売り上げを増やそうとする。メーカーの社会的な責任はと言えば、親たちにはレーティングされている劇場公開盤DVDを買うよう勧めればいいだけのこと。
そう考えると、Unrated盤DVDはセンサーシップ無しで何でもありのいかがわしさが漂う。だから「すべての映画はレーティング指定されるべき」だともNATOの会長は言っている(そんな無茶な…)。
DVDファンとしてはUnrated盤は米国盤DVDの面白さの一つだから、選択肢があれば自分でも必ずUnrated盤を観ている。コアなファン向けにそういったエディションがあってもいいと思う。客層によってUnrated盤しか置かない小売店もあるし、Walmartのような家族向けの店ではUnrated盤を扱わないところもある。DVDにレーティングシステムを強制する必要もないし、無理だろうと思う。本編の次は特典映像にもレーティングを付けるなんてことになりかねない。
DVD業界では、売り上げに繋がるUnrated盤をそう簡単にメーカーが諦めることはないだろうと見ている。
MPAAは4月1日からレーティングシステムを改訂するそうだ。レーティング付の基準がより明確になるらしい。
1003
DVD業界からはほとんど忘れられた存在だが、CDとDVDの両方を一枚に収録した「DualDisc」というディスクフォーマットがある。検索してみたらウェブサイトを発見。
DualDiscは片面がCDフォーマット、もう一方の面がDVDフォーマットになっている。ディスク面によってフォーマットが違うという点ではDVDとHD DVDのコンボディスクと同じようなものだ。DualDiscは2年ほど前に登場し、音楽タイトルを中心にリリースされているが需要が低いため新作の発売数も急激に減っているらしい。
2005年のピーク時には、アメリカで販売される音楽ディスク全体(CD、DVD、CD+DVDセットの総数)の2.1%を占めていたDualDiscだが、2006年6月の時点では0.8%まで落ち込んだ。新作リリース数も今年の1月〜9月間で僅か57本。ちなみに去年は同じ期間に274本発売されている。値段は$19.99前後が一般的な価格で、CDを買うよりも高くつくし、DVD収録内容にそれほど魅力がない、というのが消費者の反応だ。
音楽ディスクではSACDやDVD Audioというのもあるが、もう店頭でも全く見かけないし、業界でも話題になることもなくなった。過去にはDTS CDというものもあった。DTS CDはDTS対応のDVDプレーヤーで再生する音楽CDだが、あまり浸透しないまま終わった。
次に消えるのはPSP用のUMDだと言われている。この夏以降、アメリカの大型小売店ではUMD映画ソフトの取り扱いを中止するところが出てきている。ハイ・デフUMDでも出ない限り、先は短いかもしれない。
1001
前回の捜査犬に続いて海賊版対策の話題。
この夏大ヒットとなった「スーパーマン リターンズ」が、世界に先駆けて中国でDVDが発売されたことが、CAVワーナー(ワーナーとChina Audio Video のジョイント・ベンチャー)の発表で明らかになった。中国での海賊版対策の一つで、米国盤は11月28日に発売予定だから、それよりも2ヶ月も早いリリースだ。
マンダリン語音声収録の「スーパーマン リターンズ」は、シングルディスク盤で14元(約$1.75)、2枚組で22元(約$2.75)。このディスクにはコピーされにくい特別な技術も使われている。価格は一般的な中国製海賊版の2倍の値段ということだ。ちなみに米国盤はそれぞれ定価$28.98と$34.99。
CAVワーナーはこれまでも中国での先行販売で海賊版対策を行ってきたが、今回は販売店数を拡大、既に中国全土で8000の店舗で「スーパーマン リターンズ」DVDが販売されているということだが、そのほとんどがこれまでハリウッド映画といえば海賊版しか扱っていなかった店だというから凄い。
現在、中国のDVD市場は95%が海賊版であることも発表されており、中国政府も海賊版撲滅により力を入れるようになってきているようだ。
努力にも関わらず、正規版の発売と同日に「スーパーマン リターンズ」の海賊版が10元で出回っていたことも報告されている。