0322
朝、少々寝ぼけたまま24丁目を歩いて会社に向かっていた。ブロードウェイまで来たところでふとマジソン・スクエア・パークの方を見ると、何やら人だかりが出来ている。
そしてその人だかりの中から「アクション!」の大声。
その声にはっと目が覚めると同時に、反射的にパークに向かって走り出した。
フラットアイロン・ビルの斜向かいにある公園、マジソン・スクエア・パークで、「Pride & Glory」(ギャヴィン・オコナー監督、コリン・ファレル、エドワード・ノートン出演)のロケの真っ最中だった。
パーク内には、「RACIST COP MUST GO」(人種差別警官は辞めろ)などと書いたプラカードを持った群衆を前に、演説をするための小さなステージがセットされている。警官に反感を持つ人々が公園で抗議集会をしているシーンらしい。
人々が揃って「We want justice!」(公正な社会を!)と叫び、「カット!」の声。それを何度も繰り返し撮っている。
カメラから少し離れたところでモニターを睨んでいる人がいる。座っているディレクターズ・チェアには「Pride & Glory」の文字が。モニターをのぞいてみると、演説する側に立っている眼鏡をかけた黒人男性のアップが映っていた。これが今まさにカメラが捕らえている映像なのだろうが、肉眼で見るよりずっとドラマチックに見えるから不思議だ。映像のマジック!
この黒人男性もその脇にいる人たちも映画俳優に違いないのだが、主役級の人たちではなさそうで、ちょっと誰なのか分からない。いつもそうなのだが、よほど顔が知られたセレブでもなければ撮影現場にいても一目では分からないし、これだけスタッフとキャストとエキストラとやじ馬が入り乱れていてはなおさらだ。自分もうろうろしているうちにエキストラの人たちの群に入ってしまった。
公園脇にはNYPDのパトカーがずらりと並んでいて、何故かそのパトカーの周りや公園の柵のところに白い粉が敷かれている。その上をずかずか歩いて会社に向かった。
昼間、会社の窓から何度か顔を出してロケ現場の方を見てみたが、撮影はお昼過ぎまで続いていた。
仕事帰り、何台ものパトカーがレッカー車みたいな車両に乗ってるのを見て、公園脇のパトカーは本物ではなくロケ用に用意されたものだったことに初めて気がつく。もしかしてその周りに敷き詰められていた白い粉も何か撮影用のものだったのかも。
誰かがわざわざ準備したものだっただろうに、その上を歩いてしまって大丈夫だっただろうか。
0314
今日もFantasium の会社近くでロケがある。
「ミラクル」のギャヴィン・オコナー監督作「Pride & Glory」。出演はコリン・ファレルやエドワード・ノートン。
朝、通勤途中の24丁目のストリートは予想通りロケ車両で埋め尽くされているが、どういう訳か撮影クルーの姿はまばらで、道端に用意されている撮影機材も極端に少ない。
と、昨晩見つけたロケの告示から1ブロックほど離れた「TOY CENTER」というビルの前に「SET」(撮影セット)というピンク色の張り紙を発見。今日はこのビルの中で撮影が行われるようだ。
このTOY CENTERというビルはトイ・メーカーのショールームが沢山入っているオフィスビル。年に一度「American International TOY FAIR」が行われていて、それを観に行ったことがある。Fanatsium のオフィスのあるビルからは僅か2ブロックの距離だ。
現場から少し離れたところで、ケータリング用の車両が関係者用のランチを用意している。賄いも現場主義だ。いい匂いが漂っている。
朝はまだまだ準備段階のようだったので、ランチタイムにまた現場を覗きに行った。周辺は本当に撮影が行われているのかと疑いたくなるくらい静か。見物人は皆無だがパパラッチが2人、TOY CENTERビルの前で待機している。ランチはすでに終わったみたいでケータリングの人たちは早くもお片づけ中。
夕方、もう一度やじ馬に行くとパパラッチはもうおらず、ストリートにスタッフが数人たむろして無駄話をしているだけ。エドワード・ノートンなど陰もない。。。。
ニューヨークは映画やTVドラマの撮影が頻繁に行われているが、以前の「Perfect Stranger」のロケの時みたいに有名人を見るなんて、よほど長時間ロケ現場に張り込んでいないとなかなかないことだ。
それにしても、ブロードウェイと6thアヴェニューに挟まれた24丁目のストリートは、ロケ確率が高いブロックで、ここで撮影を見たのは今年だけでもう3回目。この辺りのビルは倉庫になっているところが多く、一見、色気のないストリートだが、レストランやライブハウスがいくつか点在している。あまり人通りは多くないので撮影には利用しやすいのかもしれない。
TOY CENTERビルは、このブロックの最もブロードウェイ寄りに位置している、内装はちょっとトランプ・タワーみたいなぴかぴかのビルだ。
カメラはここをどんな風に捉えたのだろう。
0210
結局、昨日も今日も「August Rush」のロケらしき光景を見ることはなかった。探りを入れようにも関係者らしい人の姿はなく、相変わらずトレーラーが一台止まっているだけ。
うわさではこの映画のロケは2月14日からスケジュールが組まれているとのことなので、もしかしたら今回のロケはスケジュール変更や中止になったのかも。
0208
ロケが続くとヤジ馬業も忙しい。
朝、いつもと気分を変えて26丁目のデリでカプチーノを買う。と、26丁目ストリート沿いに撮影用の巨大トレーラーが一台止まっているのが目に付いた。
近くに寄ってみると、例によってNYPDの「NO PARKING」の告示をオレンジ色のセーフティコーンに貼り付けてバリケードをしている人がいる。
その張り紙によると、プロダクション名は「August Rush」。スケジュールは今日の朝5時から金曜の朝5時まで、24時間体制、とあるから大規模な撮影なのかと思いきや、他にトラックや機材は全く見当たらない。どういうことなのだろう。
「August Rush」という映画についてネットで調べてみると、「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」の脚本家カーステン・シェリダン監督作で(「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」の監督は、父親のジム・シェリダン)、出演は「チャーリーとチョコレート工場」の子役・フレディ・ハイモアのほか、ロビン・ウィリアムズ、「アレキサンダー」のカッサンダー提督役ジョナサン・リス=マイヤーズなど。あらすじを読むと、音楽の才能に恵まれた孤児の少年が生みの親を探し出す感動の物語、とある。
ランチタイムに再度26丁目をうろついてみるが、撮影している様子は全くなし。で、マジソン・スクエア・パークの方に行って見ると、公園の周囲一体が駐車禁止になっていて、NYPDのバリケードが用意されつつある。もしかして今夜か明日の夜、この辺り一帯で大規模なロケが行われるのかも。
でも、映画の内容からして、例えばストリートを突っ走るようなアクションシーンはなさそうだし、丸二日駐車禁止にしてシーンを撮るほどの予算が出そうな映画にも見えず、大掛かりなロケが行われるとは思いにくい・・・そんな余計な事まで考えていた。
仕事が終わって帰る時間になっても、別に何かが行われている様子は全くなし。
謎に満ちたロケ現場は、また明日、様子を探ることにする。
0202
午前9時。
いつものように24丁目のストリートを歩く。
おととい「Perfect Stranger」の撮影をやっていた「SAPA」レストランの5軒先に、「The Cutting Room」というライブハウスがある。今日はそこで、CBSの新TVドラマ「LOVE MONKEY」のロケがある予定だ。
またもや巨大トラックがストリートを埋め尽くしている。
道の脇には、フルーツなどのリフレッシュメントを用意したテーブルがあり、撮影クルーがそれを食べながら楽しそうに話している。このドラマのスタッフはやけにリラックスしている様子だな・・・。
会社でしばらく仕事をしていると、このブログの読者の方から1月26日の投稿に関してのEメールが届く。「LOVE MONKEY」主演のトム・キャバナーのファンの方で、ロケのレポートを楽しみにしているとのこと。アメリカで先月始まったばかりのドラマをしっかりチェックしているのには脱帽。
アメリカではTV俳優と映画俳優がかなりきっちり区別されているから、TVをほとんど見ない自分はTV俳優はちっとも知らないのだが、いやはや、これではいかんと反省。
午後12時40分。
ランチがてら撮影現場まで行ってみる。今日はヤジ馬の姿はナシ。その代わり、「STAR!」のカメラマンとレポーターが待ちかまえている。
忙しそうな現場では、スタッフの人たちは、The Cutting Roomの入り口から次々と機材を持ち出している。
まさか、今日はこれで終了!?
慌ててデジカメで写真を撮りだすと、そばにいたクルーの一人が「きれいに撮れてる?」と話しかけてきた。それでよけい焦ってしまい、写真は全然うまく撮れず。
と、The Cutting Roomから出演者らしき人が一人出てきて、STAR!のインタビューが始まった。
誰だろう?と、そばに寄って見るが、そもそもTV俳優は知らないので顔をみただけではよく分からず(Sorry…) 。インタビューの邪魔をしないように、少し離れてデジカメ撮影。