ジョージ・クルーニー主演「マイレージ、マイライフ」 [ Movie ]

ジョージ・クルーニー主演のドラマ「マイレージ、マイライフ」を観てきました。監督は「JUNO/ジュノ」のジェイソン・ライトマン。最近、映画というとBlu-rayばかりになってしまったが、これは映画館で観ておきたいと思っていた一本。NY批評家協会賞で主演男優賞、ゴールデン・グローブでは脚本賞を獲得している。もちろんオスカー・レースにも入るだろう。
アメリカ中の企業を訪れてはその会社の幹部に代わって従業員にリストラ宣告をするダウンサイジング・エキスパートのライアン(ジョージ・クルーニー)。一年のほどんどを出張して過ごしている彼は、スマートに旅をこなし、アメリカン航空の顧客でまだ6人しか達成していないという1000万マイルのフライト記録にもあと一歩に迫っていた。ある日、同じようにアメリカを飛び回っているアレックス(ヴェラ・ファーミガ)と出会って意気投合し、二人は旅先で時々会うようになるが、「バックパックに入らない荷物は持たない」という人生哲学を持つライアンはあくまでもカジュアルな関係を維持していた。しかし、ライアンの会社の新入社員ナタリー(アナ・ケンドリック)が、ネット通信でリストラ宣告をするシステムを発表。誇りを持って仕事をこなしてきたライアンにとっては屈辱的なばかりか、出張の必要が無くなることでこれまでのライフスタイルまで脅かされることになり…。
ビシッとスーツを着てスマートかつ自由気ままに生きる独身男性が、人とのつながりや家族の大切さに目覚めてゆく…というお決まりの展開かと思いきや、本作はもっと複雑で深かった。一人の男の仕事ぶり、大人の恋愛、女子新入社員とのギャップ、妹の結婚、そしてリストラされる人々の人生と、ドラマとしては多くの要素が詰まっている。観る人によって、さまざまな立場から、今の時代に幸せを見つけることの難しさを考えさせらるだろう。これまでの自分の生き方すべてに疑問を持ってしまった中年男性を、軽快なテンポで、シニカルにかつ愛情こめて描く。
本作の原題は「Up In The Air」。この言葉には、ライアンが多くの時間を空の上で過ごしているという文字通り「空の上」という意味と、リストラされる人々のこれからの生活が「全く決まっていない」という意味、さらにはライアンの人生さえも完全に「わからなくなった」という意味もこめられているのだろう。邦題はちょっとコミカルで原題の意味がなくなってしまったのが残念。キャッチコピーの「The story of a man ready to make a connection.」の「connection」も、フライトの「乗り継ぎ」と人々との「関わり」をかけている。
作品の後半はほろりときました。間違いなくお勧めです。
日本では3月公開予定。オフィシャル・サイトはこちら。


























