1114
暖冬で紅葉が遅れているアメリカ。
来週にはサンクスギビング (11月第四木曜日の感謝祭の祝日) を控えているとは思えないほど暖かい日々。
家の近くの公園も、木々がまばらに紅葉しはじめたところ。
でも世の中はカレンダーに忠実に、サンクスギビングという、アメリカで一番重要なホリデーの準備に取り掛かっている。
例年はサンクスギビングの翌日からギフトシーズンを迎えるのだが、今年はひと足早くシーズン戦略を始めているところも多い。(先日書いた99ドルのHD DVDプレーヤーのセールもそれだ)
ガソリン価格の高騰、住宅バブルの崩壊、中国製おもちゃのリコールなどの影響で、モノを売る業界はどこも今年のギフトシーズンの売り上げに不安を抱えているのだ。
しかしそれ以上に「シーズンが来た」と実感させられるのは、周囲でちょっとした「ミス」が発生しはじめたから。
それらは主に商品の仕入れに関わっている。
この1週間ほどを考えても、仕入れ関係で起きたトラブルと言えば、
UPS (配送業者) のルート設定ミスで、商品の入った小包の到着が一日遅れる
→ これはもう諦めて待つしかない
UPS (配送業者) の何らかのミスで、商品の入った小包が紛失
→ 送り主 (つまり卸業者) に連絡して紛失分はリファンドしてもらい、再度発注をかける
卸業者が小包の配送レーベルを貼り間違えて、別のお店宛の商品がウチに届く
→ 卸業者に電話して転送用の配送レーベルを郵送してもらい、本来の宛て先に転送してあげる
卸業者の梱包ミスで、発注していない商品が「大量に」紛れ込んでいる
→ 卸業者に電話したうえで返送してあげる
卸業者の確認ミスで、届いた商品の数が不足している
→ 卸業者に電話して不足分をリファンドしてもらい、再度発注をかける
まったく、ホリデー前で仕事に身が入っていないのか、うっかりミスのオンパレード。
こういったことが毎日、一件か二件ある。
発注全体からみれば僅かな数ではあるが、ひとつひとつ解決していくための、煩雑な作業に結構な時間と神経を使う。
それが毎日続く…。
1112
アメリカでアニメタイトルの販売・流通を行ってきた、Geneon社 (当初のパイオニア株式会社から電通へ株式譲渡され、今は電通の100%子会社) が、12月31日で販売を中止することになった。
これで、「ローゼンメイデン トロイメント」の2巻や「ブラックラグーン The Second Barrage」など、Geneonから11月以降にリリース予定だった人気タイトルは発売中止。既に発売中のタイトルも在庫のみで販売終了となる。
Geneon 営業中止の詳しい事情はよく分からないが…、経緯としては、今年の8月末、ADV FilmsとGeneonが業務提携を発表していたものの、それが最終的に契約に至らず、一ヶ月後には決裂。9月末、Geneon は12月いっぱいで営業を中止すると公表し、同時に9月28日で完全に受注を停止、11月6日以降リリースの新作については予約受付を中止していた。
小売店としては、営業中止の発表を受けてもすぐさま全Geneonタイトルの販売や予約受付を中止するわけにはいかない。少なくとも既発タイトルは在庫がある限り販売可能。これからリリースされるタイトルは、数量は限定されても予定通り出ることもあり得るし、別のディストリビューターが名乗りをあげて発売する可能性も残っている。(こういった時にメーカーの対応が曖昧だったり、状況がとても流動的なのがアメリカのDVD業界だ。)
そんなわけで、11月以降のGeneonの新作の行方には目が離せない状況だったが、この時期になってもリリースの目処が立っていない。
もうGeneonの新作はこれ以降出ないと判断を下し、先週、Fantasiumでも予約オーダーのキャンセル対応に追われた。
これから出る予定だったものは、
ローゼンメイデン トロイメント #2
彩雲国物語 #3
かりん #4
ブラックラグーン The Second Barrage #1
ミニスカポリス #1
今日からマ王! 第2シリーズ #7
少年陰陽師 #3
少年陰陽師 #4
うえきの法則 #10
エレメンタルジェレイド:コンプリート・コレクション
パラダイスキス:コンプリート・コレクション
最遊記 RELOAD GUNLOCK:コンプリート・コレクション
が、既に発売日等も決まっていたものだ。
1巻だけ発売になっていた「ローゼンメイデン トロイメント」はウチのスタッフの中にも大ファンがいるし、「ブラックラグーン」は、ちょうど私も第一シーズンを観はじめたところで、第二シーズン発売中止という予想外の展開は、ちょっとショック…。
ただ、FUNimationがGeneonタイトルに興味を示していると取れるようなコメントもしており、もしかしたら、将来的にFUNimationからリリースなんてことになるかもしれないが、FUNimationの親会社のNavarre社 は今年第二四半期の決算報告で40万ドルの損失を公表したばかりだという事もあり、何もはっきりしないうちには期待しない方が良さそうだ…。
1108
99ドル HD DVDプレーヤーの続報。
あるDVD業界誌が、99ドルプレーヤーの効果があって先週末だけでアメリカ国内でおよそ9万台のHD DVDプレーヤーが売れた、と発表した。
この数字を集計した会社などの詳細は出ておらず、ソースについては「販売店側に近い情報筋によると」とだけある。
99ドルプレーヤーは、限定台数のみじゃなかったのだろうか? (なんか不可解)
今のところ、ToshibaやHD DVDサイドからのコメントは無いようだが、この数字が本当なら、近々、何からの正式発表が出るだろう。
また、別の業界紙が、今月末にはHD DVDプレーヤーの販売総数が50万台に達する見込み、と発表。
ちなみに、SONYで一番売れているBlu-rayプレーヤーのBDP-S300は、6月の発売からこれまでに9万台ほど出たらしい。
驚異的なPS3の販売数は、220万台と書いてあった。
1106
先週、Wal-Mart (ウォルマート) が Toshiba HD DVDプレーヤー HD-A2を破格の$99 (正確には$98.87) で販売する、というニュースが流れた。すぐさま、BestBuy (ベストバイ) も同モデルを$99に値下げして出すという発表があった。(*ウォルマートもベストバイもアメリカの大手量販店)
Toshiba HD-A2は今年の1月に出たモデルで、発売時の価格は$499。その後、値下げになり今の平均的な小売り価格は$198〜$280ぐらい。それが、今度は$100以下になるかのようなニュースだった。
「これはToshiba が考えた、売れ残り製品の大処分だ」
「製造コスト以下で販売するのはアンチ・ダンピング法に触れる可能性がある」
「そこまで追い込まれたHD DVD陣営の最後の手段に違いない」
などと、このニュースに関連して、HD DVDについてのさまざまなネガティブなコメントがネット上で飛び交っていた。
業界ニュースは、「大手ストアはHD DVD支援につくのか!?」などと騒いでいた。
そんな一連の騒動を見ていて、まるでHD-A2はこれからいつでも$100以下で買えるようになるのかと思ったら…。
実際のところ、Wal-Mart で先週の金曜日限定、しかも一部店舗のみ、おまけに10台限りなど数量限定で、Toshiba HD-A2 を$98.87で売るという特別セールをした、というだけのことだった。
ホリデー・ギフト・シーズンに先駆けた特別目玉品で、開店と同時に整理券を配り、あっという間に売れてしまったらしい。
BestBuy でも同じようなことだったようだ。
特別セールをしている電気製品などいくらでもあるのに、ここまで騒ぐとは、次世代フォーマット競争への世の中の関心の高さを表しているし、Wal-Mart のような大手ストアが競争の行方を左右しかねないと誰もが考えているのだろう。
可笑しい事に、この騒ぎのなか、同じような大手のK-Martが、「K-Martは、HD DVD、ブルーレイどちらの味方でもなく『パープル』だ」とコメントを出していた。
この件でHD DVD陣営にどんな思惑があったのか解らないが、HD DVDのイメージ・ダウンになったように思う。
$99を期待して店に足を運んだ人の多くはその値段では買えずに不満を抱き、最初に$499で買った人はあまりの値崩れにガッカリしてメーカーへの信頼感が薄れ、何よりもHD DVDプレーヤーはそこまで安くしないと売れないんだ、という印象を与えてしまった。
得をしたのは、$99で買ったほんの一握りの人たちだけ…。
1103
キアヌ・リーヴスとサンドラ・ブロックの「The Lake House」(イルマーレ) を、ブルーレイ盤でレンタルしてみた。
インターネットでのレンタルなのだが、まずは、このレンタルシステムの解説を。
Netflix (ネットフリックス) というウエブサイトを使っている。
いくつかのプランがあり、私が入っているのは、
・同時に3枚までレンタル可能
・一ヶ月の枚数制限なし
・一ヶ月の料金$16.99
というもの。
Netflixのサイトで借りたいタイトルを探し、「Queue」(「列」という意味) と名付けられたショッピング・カートのようなものに入れる。そこにリストアップするタイトルには、自分で優先順位をつけられるので、早く観たいものは順位を上げておくと、その順番にディスクを郵送してくれる。観終わったら郵便で返却して、次のディスクが送られてくるのを待つ。
常に3枚まで借りておくことができて、貸し出し期限はなし。いつまでもキープしておけるが、返送しないと次のディスクが送られてこないので、届いたら直ぐに観て返すようにして次々と借りることができれば、かなりお得なシステム。
すべて郵送で済むのは便利だし、延滞料がないのも気に入っていて、もう何年も利用している。
このNetflixでは、HD DVDやBlu-rayも借りることができる。
秋の夜長にひとりで観るにはふさわしいかなと思って、「イルマーレ」のブルーレイを借りて観ていたのだが…。
ストーリーも佳境に入って、少々ホロリとしてきた1時間15分ぐらいのところで、突然、再生が停止した。
慌ててディスクを取り出してみると、指紋や傷が付いている。指紋はディスク・クリーニング用の布で拭いて落とすことができたが、細く深い傷が数十本あって、どうにもならない。
PS3を再起動してみるも、効果なし。
結末を知ることができないまま、最悪のブルーレイ・レンタル初体験となった。
だいたい、アメリカのレンタルDVDのディスクはたいてい恐ろしく傷が付いているものだ。貸す方も借りる方も、扱いが乱暴なのだろう。
おまけにハイデフ・ディスクは傷や指紋によって再生に影響を受けやすく、日本のレンタル業者はそのために取り扱いを躊躇していると聞いたことがある。
スタンダードDVDは傷があっても滅多に再生不良は無いが、HD DVD、Blu-rayは、ちょっとした傷でも再生不良が起こりやすい。
先日買った「トランスフォーマー」HD DVDは、開封した時に既にディスクがケースから外れていて、かなり目立つ傷が付いていた。観賞してみたら、冒頭で画面スキップ。何とか最後まで観たが、ディスクは交換してもらったのは言うまでもない。
こんな風にケースからディスクが外れてしまうのは、本当に困りものだ。
ハイデフ・ディスクのケースの構造は、スタンダードDVDのものよりもディスクが外れにくいように出来ていると思うが、それでも傷には要注意だ。
これからますますFantasium でやっている「ディスク保護」のようなサービスが必要になってくるかもしれない。
ところで、アメリカでビデオレンタルと言えば、誰でも知っている「BLOCKBUSTER」というチェーン店がある。この大手レンタルビデオ店が、今年の夏から「Blu-rayディスクのレンタルは1700店舗に取り扱いを拡大するが、HD DVDは250店舗のみに限定」というBlu-ray寄りの方針を明らかにして、話題になっていた。
レンタル業界でもBlu-ray優勢の傾向が。
でもレンタルするならスタンダードDVDにしておいた方が無難かもしれない。