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» 「プラダを着た悪魔」原作本 [ Movie ]
ローレン・ワイズバーガーが米ヴォーグ誌の編集長のアシスタントとして働いた経験を元に書いた初小説。華やかなファッションの世界で、ワンマンで人使いの荒い女編集長にこき使われながらも、「ニューヨーカー」誌のエディターになるという夢に向かって試練に耐える社会人一年生の日々のエピソードに、友情と恋愛を織り交ぜて描く。
2003年に出版され、ニューヨーク・タイムス紙のベストセラーリストに6ヶ月間もランキングされていたスマッシュ・ヒット小説。
アン・ハサウェイ、メリル・ストリープ主演で映画化された。
映画がなかなか良かったうえにファッション界のゴシップにはちょっと興味をそそられたので原作も読んでみた。小説は、大学を出たばかりのアンドレアがニューヨークに来て超一流のファッション誌「Runway」での仕事のインタビューを受け、編集長ミランダのアシスタントになるところから、一年弱で仕事を辞めてまた新たな人生の展開を迎えるところまでを書いている。
絶対的権力を持つファッション界のカリスマ編集長ミランダは、アシスタントなど名前も覚えないほど取るに足らないものとして扱い、昼夜を問わず携帯電話に電話してきては自分の洋服のクリーニングから子供の宿題までやらせてしまう。アシスタントとしてみればヒドイ上司なのだが、それでも世界中の女性の憧れでありファッション界の最高権力者。誰もが恐れおののき、ひれ伏し、彼女の言いなりに動く。使い捨てティッシュのごとくエルメスのスカーフを浪費し、ありとあらゆる高級ブランド品を(タダで手に入れて)身に付け、世界のファンション・トレンドを一人で作っていく悪魔のような女・・・。
そんなことが延々と書いてあるのだが、原作を読んでみて、映画はよく出来ていたと改めて思った。小説と映画の決定的な違いは、小説はミランダを憎み通して一貫してネガティブなトーンがあるのだが、映画のアンドレアはポジティブ思考で描かれているから見ていて爽快なのは映画の方。
そして仕事を辞めるきっかけとなるクライマックスの展開が本と映画で全く違うのだが、本の通りには映画化できなかったのは無理もないと思った。たぶん小説としてはこのクライマックス部分がすべてをダメにしている。遂に堪忍袋の緒が切れたアンドレアがミランダに対して取った行動が問題なのだが、これまでさんざん文句を言いながらも耐えてきた事への締めくくりがこれ??と、一瞬自分の目を疑ってしまった。なにしろそこに行き着くまでに悪口とゴシップが延々と書いて有り、読む方は楽しみながらもだいぶ疲れてきた頃に何の発展性もない結末。実体験を元にしていても、小説は小説、ラストが一番重要であるはずなのに・・・。
そう考えるとなおさら、映画は原作を「映画として」巧くアダプテーションしていて良かったと思う。ファッション界に興味があれば、原作の方はその世界をものすごく詳細に書いているから面白いはず。そうでなければ・・・ちょっと長すぎるゴシップという結果に終わるかも。






