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» LIMIT OF LOVE 海猿 [ Movie ]
英題:UMIZARU 2: TEST OF TRUST
ImaginAsianにて。
2006年羽住英一郎監督作品。 伊藤英明主演。
6月16日〜7月1日の日程で行われたNew York Asian Film Festival(NYAFF) で「LIMIT OF LOVE 海猿」を観てきた。海上保安庁の機動救難隊員として海難救助の最前線で活躍する若者たちを描く。原作コミックを元に映画「海猿」が作られ、その後続編としてTVドラマ化され、今回の映画が完結編になる。
「海猿」一作目は2年前、やはりNYAFFで上映されている。その時は羽住英一郎監督をはじめ、海上保安庁の潜水士訓練生役のキャストの方々が来場し、舞台挨拶では酸素ボンベを背負って腕立て伏せを披露してくれて大いに盛り上がったし、アフターパーティで監督と少しだけお話することができた貴重な経験だった。今回も監督と主演俳優が来場予定と知り、迷わずチケットを購入。
仕事を終えて土砂降りのなかミッドタウンの小さなアジア映画専門館ImaginAsianに向かう。夜8時30分からの上映の前に腹ごしらえということで、沖縄料理のレストランで泡盛を飲んでソーキソバを食べていたらすっかり遅くなり、慌てて映画館へ。
上映開始予定15分前。映画館の入口には長い列ができていて大焦り。おまけに日本人の若い女性ばかりというのはどういうことだ。
運良く列の前の方に友人の姿を見つけてちゃっかり合流させてもらって入場。客席は予約席の張り紙がしてある列がいくつかあり、よくあるプレス関係者用の席かと思いきや、上映開始直前に地元のコースト・ガード(海上保安官)の人たちがぞろぞろとやってきて予約席についた。なるほどそういうことか。みな制服を着ているので一目で分かる。
映画の開始前にNYAFFのスタッフが一人出てきて挨拶があった。今日来場する予定だった俳優の伊藤英明さんは残念ながらスケジュールの都合で来れなくなった、と発表した途端に会場内に落胆の声が。(若い女性が多いのはこの俳優さん目当てだったということだ)
ちょっとイライジャ・ウッド似の陽気なNYAFFスタッフはそんなことにはめげず、「今日のこの雨も海猿をリアルに楽しむための演出だからね〜!」と、あかる〜い挨拶を終えて上映開始。
本作は日本で大ヒット中というから期待していたのだが、どうも納得できなかったというのが正直な感想。前作の方がずっと出来が良かったと思う。
大型フェリー事故での救出劇と救難隊員である主人公の恋愛を絡めて、全編を見せ場に次ぐ見せ場にして海洋パニック映画に仕立てているのだが、アクションもドラマも中途半端だった。前作やTVドラマという土台があって、映画の題材としてこれだけシチュエーションが揃っていながら、救助シーンのディテールが完全に欠如している。主人公の感情も全く描かれていないから、ドラマが薄っぺらだ。だからいくら時間をかけて救出シーンを描いても全然リアルに伝わってこない。ハリウッド映画で何度も見た事もあるようなシーンのさわりだけを繋ぎ合わせたようなカットが延々と続いた。演出も演技も大げさでパターン化しすぎじゃないか。。。
というわけで映画には少々不満が残ったが、自分の真後ろに座っていたアメリカ人3人組には大ウケで、かれらはやかましいほどにいちいち感嘆の声を挙げていた。
上映が終わると、羽住英一郎監督と佐藤隆太さんが登場して舞台挨拶。二人が登場するないなや、前の方の席に座っていた女性たちが一斉にデジカメで写真を撮り出した。
救難隊員として重要な役を演じていた佐藤隆太さんは、学校時代はクラスの人気者だったようなおちゃらけタイプの方のようだ。挨拶中にくしゃみが出て会場から「Bless you」と声をかけられると、「『Bless you』って言われると、ニューヨークっぽくて嬉しいです」とのコメントも。
その後、会場に来ていたニューヨークのコースト・ガードを代表して、アメリカ海上保安庁ニューヨーク支部長であるキャプテン・オブライアンが舞台に上がる。映画の感想を求められると、キャプテンは「日本も同じだと思うがコースト・ガードは決して高くはない賃金で人命を救助する大変な仕事だ」ということをしきりにおっしゃっていた。佐藤隆太さんからキャプテンにダイバーウオッチ、監督からは海上保安庁のジャンパーを着た猿のぬいぐるみが贈られた。
今日はこれでおしまいではなく、この後なんとフジテレビのスポット撮影あり。「LIMIT OF LOVE 海猿 ニューヨーク・アジアン・フィルム・フェスティバル」と書かれた大きな看板を佐藤隆太さんと監督が持って客席を背にして、スタンバイ。カメラマンとディレクターが前に出てきて、観客も全員立つように言われ、佐藤隆太さんが「ニューヨークも」と言った後に声をそろえて「We Love Umizaru!」と叫んでください、と指示される。2回ほど練習して無事撮影終了。
そんなこんなで熱気につつまれた映画館は、その後もロビーで監督らを囲んでちょっとしたレセプションもあり。今日のチケットはソールド・アウトで翌日に追加上映も組まれたほどだし、映画祭としては大成功だった一本のよう。NYAFFのような小規模の映画祭では、費用は主催者の持ち出しで、チケットが売れてはじめて回収できるのだそうだ。日米を映画でつなぐ貴重な機会として、これからも継続して欲しい映画祭だ。






