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» ネイバー・ウォッチング [ Journal ]
オフィスの引っ越しをしてから2週間が過ぎた。
同じビルの同じフロア内での移動だったから、周囲の様子は代わり映えしないと言えばそうなのだが、向こう三軒両隣まで同じという訳ではない。
今度のお向かいさんは、アパレルの卸業者で人も荷物も出入りが激しい。どこの国なのか不明だが南米系で、彼らは声が大きいので存在感がある。
右隣は何やらスポーツ用品を扱っている会社の事務所のようだが、人が出入りしているのをまだ見た事がない。
そのまた隣は、おしゃれなデザイン会社、そのお隣はフォトグラファーの事務所、その隣はマッサージか何か、よく分からないのだがその手の先生の診療室だ。先生はいつも犬を連れてやって来る。
左隣は、以前からずっと気になっていた、ビッグ・アップル・パフォーミング・アーツという団体が入っているところ。この非営利団体は、ニューヨーク・ゲイ・メンズ・コーラス、ユース・プライド・コーラスと、さらにアップタウン・エクスプレスというグループを管理しているらしく、ドアのところにそれぞれのグループのロゴが掲げられている。
でも人の出入りはほとんど見かけず、どう考えても活発な活動は行われていない様子。こんな趣味のグループのようなところがマンハッタンの家賃をどうやって払えるのか謎ではある。
が、ついにそこのオフィスの人達に会う機会があった。今夜はイベントがあるらしく、ポスターフレームやら巨大な花瓶やらテーブルやらの搬出をしていたのだ。引っ越しかと思うほどの騒ぎだった。ぞろぞろと荷物を運び出す男性達の容姿が美しいのにはビックリした。皆、長身でがっちりした体、彫りの深い顔立ち。ちょっと話してみたらなかなかフレンドリーな人たちだった。
ニューヨーク・ゲイ・メンズ・コーラスは言うまでもなくゲイの男性のコーラス・グループで、ユース・プライド・コーラスは少年少女合唱団、アップタウン・エクスプレスはコンサートやキャバレーでの出演をしているらしく、メンバーは男性のみだと言う。
異業種の人々が隣り合わせて日々を過ごしているマンハッタンのオフィスビル、お隣を覗くだけでも結構面白い。






