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» トライベッカ・フィルム・フェスティバル [ NewYork ]
開催中はマンハッタンのストリートのあちらこちらにインフォメーション・ブースが出来ていたトライベッカ・フィルム・フェスティバル。9.11後のダウンタウンの復興を目指してロバート・デ・ニーロらが主催して始めた映画祭だ。
今年で5回目のこの映画祭も最終日となった日曜日、観たかったスクリーニングにようやく行ってきた。2週間ほどのイベントだから仕方ないとは思うが、働く人には不親切な上映スケジュールばかり。平日の昼間にインディ系映画を観に行く事の出来る人なんてそうそういないと思うのだが。
トライベッカ映画祭のボランティアをしたことがある人の話によると、舞台裏は想像以上に混乱していて大変らしい。スクリーニングでテクニカル・プロブレムがあったり、Q&Aセッションに来るはずのキャストが間に合わなかった等々のトラブルは毎年あるようだ。
今年は、「ミッション・インポッシブル 3」のプレミア上映がミッドタウンの大きなシアターで行われ、トム・クルーズが来ていたので、マスコミもニューヨーカーも結構な騒ぎになっていた。その晩も翌朝も、「トム・クルーズを見た!」と興奮気味に話してくれる人がちらほら。インディ系映画祭で「ミッション・インポッシブル 3」のプレミアとは不思議な限りだが、「パーティをやりたいのか映画祭をやりたいのか分からない」などと言う批判まで出ているぐらいだから、やはりハリウッド・マネーとセレブは映画祭には欠かせないのかも。
さて、日曜の夕方、ダウンタウンのトライベッカ地区からはかなり離れたリンカーン・センター近くのAMCシアターへ。チケットは予めネットで購入済。チケット代12ドル、手数料1ドルの計13ドル。今、マンハッタンの平均的な映画館のチケットは10ドル75セントということを考えると少々高い。
AMCの大きな映画館の中の小さなシアターでは、フェスティバル参加作品が何本かひっそりと上映されていた。客席は6割ほど埋まっている。予定時間から20分も遅れてようやく開始。
観たのはアイルランド/イギリス合作、ブライアン・カーク監督「Middletown」。アイルランドの貧しい田舎町を舞台に、町の教会を引き継ぐ為に帰郷したガブリエル神父(マシュー・マクファディン)と、ギャンブルや酒に溺れる彼の家族や町の人々との関わりを描いた宗教的な重いドラマだ。作品は丁寧に作られていてそこそこの出来だったが、主演のマシュー・マクファディンはヒドかった。以前にPAL盤DVDで観たニュージーランド映画「In My Father's Den」の時のようなシャープさがなく、どうも出演作によって演技にムラのある俳優であるように思う。
主演作以外にもいくつか観たところでは、イギリス映画「Maybe Baby」でのBBCエクゼクティブ役もあまりに一本調子の演技で酷かった。もともとシェイクスピアなどの舞台俳優だというから、芝居がかった感じがスクリーンでは表面的に見えてしまうのかもしれない。一方、ケイト・ウィンスレットの「エニグマ」での海軍エージェント役、BBC のヒットTVシリーズ「Spooks」(米国盤DVDのタイトルは「MI-5」)でのイギリス版ジャック・バウアーとも言えるスパイ役、昨年キーラ・ナイトレィと共演した「プライドと偏見」のダーシー役はなかなか良かった。
ちなみに「In My Father's Den」は、「父の私室で」という邦題で、今月東京で行われるニュージーランド映画祭で上映されるそうだ。






